情報セキュリティ担当高橋です。

今日は、よくいただくこの質問にお答えします。

「Windows10・11は標準でセキュリティ機能があるから、市販のセキュリティソフトを入れる必要はない？」

先に結論からいうと「利用状況などによってはありですが、できる限りセキュリティソフトの導入を推奨します」となります。

Windows10、Windows11の標準機能である「Microsoft Defender」ですが、AV-TESTやAV-Comparativesなどのセキュリティソフト評価会社の評価では、近年高いスコアを獲得しています。

ではなぜ市販のセキュリティソフト導入を推奨するかというと、Windows標準機能だけでは不足している部分があるからです。
例えば、ウイルス定義ファイル（発見されたウイルスの情報が記録されているデータ）によるウイルス検知・駆除は遜色ないですが、作られたばかりでウイルス定義ファイルに情報がない未知のウイルス攻撃を防ぐ機能は弱いです。
また広告メール・フィッシングメールからのウイルス感染やパスワード流出被害も多いですが、こういったメールは迷惑メール（スパムメール）と呼ばれ、ウイルスそのものではないため検知されない可能性があります。

現在、市販のセキュリティソフトは総合的・複合的にセキュリティを向上させる「総合セキュリティソフト」となっています。
これは、ウイルス定義ファイルによる検知機能は持ちますが、それだけでカバーできない未知のウイルスも、AIやふるまい検知といった技術で発見します。
その他、迷惑メール対策や広告ブロックといった機能により、メールをフィルタリングしたり、不正なサイトへのアクセスを防ぐなど、様々な機能でパソコンを保護します。
また万が一の際のサポートも、市販のセキュリティソフトの方が手厚いのではないかと思います。

「Microsoft Defender」は、基本的な機能としては優れていますが、今日のサイバー攻撃は多様化・巧妙化しているため、防ぎきれないケースもあります。
特に「業務で利用する」「重要なデータが保存されている」といった場合、あるいは「パソコンに詳しくない」方は、市販の総合セキュリティソフトの導入をお勧めします。
ただ、総合セキュリティソフトも100％の安全は保証してくれませんので、セキュリティ意識を持って、慎重にパソコンやインターネットを利用することが必要です。

ちなみにWindows7（自体を利用していることがセキュリティリスクが高いですが…）の「Windows Defender」はスパイウェア対策機能ですので、ウイルスの検知・駆除はできませんし、既に更新もされていませんのでご注意下さい。

セキュリティに不安を感じる、ウイルスに感染したかも、といったことがあれば、ニューウェイブまでお気軽にご相談下さい！