今回の西予市さんぽは、西予市宇和町の「元見屋酒店」です。

これまでにも何度か取り上げている宇和町卯之町3丁目にあり、寛政の頃（江戸時代後期）にはすでに創業していた220年以上の歴史（※2022年現在）を持つ老舗の酒蔵です。お酒は全国コンテスト等での受賞歴もあり、愛媛旅行のお土産にもおすすめです。

こちらが元見屋酒店の建物です。

以前の西予市さんぽで紹介したヤマミ醤油とは、通り1本違いのご近所さん。同じ卯之町3丁目（重要伝統的建造物群保存地区）内にあるため、こちらも長い歴史を感じる風格ある外観を残しています。

実は、元見屋酒店は約230年前に大火によって焼失しており、こちらの建物はその後に再建されたものだそうです。とは言え、すでに200年以上前の建物！　壁なども当時のままで、入口が少し傾いているのも長い年月を経るうちに自然とそうなったものとのこと。

★元見屋酒店公式サイト

中へ入るとこちらもまた昔ながらの風情を残す店内となっています。

ちなみに現在のお店の入口は普通の引き戸タイプの玄関なのですが、昔はこれが一枚の扉になっていて全部を大きく開くことができ、樽（たる）をそのまま運び入れることができていたそうです。

なかでも、こちらの「熟成純米酒 開明」は、2018年と2020年の2回金賞を受賞しており、元見屋酒店でも一番人気の定番商品だそうです。肉でも魚でもお料理との相性がよく、食中酒におすすめとのこと。

こちらのお部屋は「帳場（ちょうば）」と呼ばれる場所で、商店の番頭さんが帳簿をつけたりお勘定をしたりするところです。まるで歴史資料館の展示コーナーや時代劇で見るセットのようですが、なんと今も現役で使っているお部屋とのこと！

写真真ん中の奥にかかっている「大福帳」は、江戸時代の町人が利用していた日本固有の会計帳簿で今で言う「売掛帳」にあたるものです。飾りではなく、ちゃんと本物の中身が残っており、古くは慶応3年（1867年）の記録まで見られるそうです。

歴史ある建物やお店の方の解説を聞くが楽しいので、ぜひ一度実店舗にも訪れてほしいのですが、「老舗のお酒をまず味わってみたい！」という方に朗報です。元見屋酒店のお酒は、愛媛県内各地の店舗でも取り扱いがあります！

また、県外にお住まいの方は、通信販売もあるのでご利用ください。

★取扱店舗一覧（元見屋酒店公式サイト内）

★通信販売（元見屋酒店公式サイト内）

まいぷれ新居浜・まいぷれ西条エリアにお住まいの方は、近くでは新居浜市の「がいや酒店」で取り扱いがあるそうなので、チェックしてみてくださいね。新居浜あかがねポイント加盟店です。