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私のメニエール病克服までの闘病記(4)

このページでは、新居浜市在住のまいぷれ新居浜ユーザー・Jさん(60代男性)から寄せられた「メニエール病・闘病記」を数回に分けて掲載していきます。

 

メニエール病は診断が難しい場合があり、耳鼻咽喉科などの専門科を標榜する医院に行っても別の病気と診断されてなかなか改善につながっていかないことがあります。今回、実際にそれを経験されたJさんの「同じ症状・似た症状で苦しむ方にセカンドオピニオンを受けるヒントや治療中の方の希望になれば」との思いから、寄稿をいただくことになりました。

 

あくまで個人の記録であり、同様の症状を抱えるすべての方に当てはまるものではありませんが、正確な診断により、少しでも症状が緩和する方が増えれば幸いです。

 

まいぷれ新居浜・まいぷれ西条編集部

※長引く体の不調について、自己判断をするのは危険です。

※出来る限り速やかに医療機関を受診されてください。

6.中耳加圧療法

待合室で読んだ雑誌が1つの転機に

ある日、いつもの通院で診察をしてもらい、処方箋を持って薬局の待合で医療系の雑誌を読んでいたときのことです。雑誌の中に「目まい」の特集記事があり、メニエール病用の治療器があることを知りました。

 

この器械こそが、私をメニエール病から解放してくれることになります。

 

2週間後、通っている総合病院を受診した際に医師に「中耳加圧器を使ってみたい」と言いました。医師は快く私が希望した中耳加圧器による治療を行うことを承諾してくれ、機器の手配も行ってくれました。

 

それから1週間後、2020年2月7日。

私のもとに中耳加圧器が届きました。

目まい症状が改善する

中耳加圧器を使った「中耳加圧療法」とは、簡単に説明するとチューブの先から出る空気の圧力で、耳に刺激を与えて症状を改善するものです。

 

パイプの先についているゴム製のノズルを耳の穴に当てて、スタートボタンを押すだけで治療が開始され、断続的(パルス状)に耳の中が空気で加圧されるような感じがします。治療中はずっと(ブッブッブッブッブッ……)という音が聞こえます。

写真のような機器(EFET01)をレンタルという形でお借りして、自宅で朝晩2回、1回3分間の治療を行います。

 

治療を続けること半年、目まい発作はほぼ起こらなくなっていました。

 

メニエール病は「耳の奥にある平衡感覚や聴力をつかさどる内耳を満たしているリンパ液の補給」と「余分なリンパ液の排出」の2つの働きのバランスが崩れ、大量のリンパ液が溜まって内耳を圧迫した結果、目まいや難聴などの症状を引き起こしていると考えられています。

この中耳加圧療法は、空気圧による刺激がリンパ管に伝わり、リンパ液の流れが良くなることで余分なリンパ液が排出され、メニエール病の改善に繋がるのではないかとのことです。

 

私の場合、半年ほどでメニエール病の症状はほぼ無くなりましたが、車の運転中に目まいが起こることが怖く、1年以上中耳加圧療法を続けてしまいました。そこまでする必要があったかどうかわかりませんが、現時点においても、目まいも低音の難聴や耳閉感も再発はしていません。

7.さいごに

2017年の夏に発症したメニエール病も、主にステロイド剤の服用と2020年から開始した中耳加圧療法で、低音の難聴・耳閉感・耳鳴り・目まいなどの症状を回復することが出来ました。

 

加齢による高音域の聴力低下や多少の耳鳴りは残っていますが、メニエール病の症状に比べたら格段に楽で通常の生活に問題はありません。

 

一番は「目まい」が起こらないので、車の運転をしている時の不安感が無いことが嬉しいです。突然、目まいが起こらないとは言えませんが不安感は小さくなっていて、フラツキなどには日頃から注意するよう心掛けています。

耳が不調になってから4年余り――途中、この病気はもう治らないのではないかと何度も思いました。しかし、中耳加圧治療法の記事を偶然目にしたことで通常の生活に支障のないところまで回復することができました。

 

中耳加圧器(EFET01)を開発してくれた皆さん、

1年以上治療を行ってくれた総合病院の皆さんに感謝しています。

 

これから歳を重ねるとともに、さまざまな病気にかかる可能性が高くなると思いますが、きちんと医療機関に行き、諦めずに治療を続けることが大切であると、改めてその思いを強くした闘病期間でした。

この闘病記は、あくまで私に効果があった内容であり、すべての方の症状改善につながるものではないかもしれません。

 

しかし、途中で私が「偶然目にした雑誌記事」をきっかけに改善につながる治療法を見つけられたように、同じような症状で苦しむ方に「偶然のきっかけ」の1つになればと思い、執筆しました。

 

一人でも多くの方の症状が緩和されるよう、心よりお祈り申し上げます。

聴力検査の結果(2020年→2022年)

バツ印が悪くなっていた左耳の結果です。250Hz以下(低域)の聴力が回復しています。

※4kHz以上の高域の聴力は加齢により多少低下しています。

2020年1月27日(中耳加圧療法を始める前)の聴力検査の結果

2022年5月11日(中耳加圧療法を終えた後)の聴力検査の結果

(おわり)

 


最後までご覧いただきありがとうございました!

※取材時点の情報です。掲載している情報が変更になっている場合がありますので、詳しくは電話等で事前にご確認ください。