『442年ぶり！　皆既月食と天王星食（2022年11月8日）』

2022年11月8日（火）の夜、実に442年ぶりの皆既月食と惑星食の同時発生を見ることができた。

そもそも皆既月食とは、地球が、太陽と月の間に入り、地球の影の中に月がすっぽり入り込んで、太陽からの光を遮る現象である。

AmazonPrimeで話題沸騰中の「仮面ライダーBLACK　SUN」で有名な皆既日食は、昼間なのに真っ暗闇になっちゃったり、最強のバッタ怪人、もとい、創生王や世紀王（次期創生王）が誕生するキッカケになっちゃったり、古くは天照大神がヤキモチ焼いたりすることで有名だが、一方の皆既月食は、地球の大気によって太陽光のうち波長の長い赤系の光だけが屈折と回折（かいせつ）され、一方で波長の短い青系の光はほとんどが散乱されてしまうので、地球の影に月が完全に入り込んだ後でも、月は真っ暗にはならず赤銅色、つまりあかがね色に見える。（前にも書いたな、この説明文）

月食はまあまあの頻度（21世紀の100年間では合計142回、うち皆既月食が85回で部分月食57回）で発生するが、これに惑星食が同時発生するとなると、かなり珍しい。

国立天文台によれば、皆既月食と惑星食の同時発生は442年ぶり。この前の発生が、1580年7月26日だったという。戦国時代の真っ最中だ。この時の惑星食は土星食だった。そして今回のような、皆既月食と天王星食とが同時発生するのは、国立天文台調べでは、「5,000年の間で一度もない」とのこと。

今回の月食では、月が天王星を隠す「天王星食」も起きたのだが、これは、要するに、天王星の手前を月が通過し、見かけ上、天王星が月に隠されてしまったように見える現象である。（あくまでも、見かけ上ね）
天王星は約6等星級で（そこそこ明るいぞ！）、薄い青色に見えるとのことだったが、実際の写真を見てもらえばわかるが、天体望遠鏡で撮影した画像で「コレ」である。
（ちなみに、6等星は、国立科学博物館によれば、澄み切った夜空に5千600個程度見えるレベルの星なんだそうだ）

皆既月食の最中の写真では、月のすぐ左下、7時の方角にある、モニターのシミのような「まあるい点」が天王星である。

そして月食の終わりかけには、月の右横、3時の方角に天王星があるのが分かるだろう。

愛媛では、この日の夜は天気にも恵まれ、ほとんど雲に覆われることなく観測することができた。とても感動的な天体ランデブーだった。

国立天文台では、2022年11月8日の皆既月食＆天王星食をYouTube配信しています（終了は未定）
【ライブ配信】皆既月食+天王星食（2022年11月8日）

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