まいぷれ西条編集部ニュース
まいぷれ新米スタッフが、うちぬきについて調べてみました!
西条市にお住いの皆様には、なじみ深いであろう「うちぬき」。
昨年10月から新居浜市に住み始めた、まいぷれ編集部新米スタッフの私にとっては初めて聞くワードでした。
西条市には湧水があり、それによって住民は水道代がかからず、しかもそのお水は日本一美味しい...!?
これは調べない訳にはいきません!
ということで今回「うちぬき」について調べてみました!
そもそも、「うちぬき」とはなんなのか。
西条市内には、広範囲に地下水の自噴井があり、これらは「うちぬき」と呼ばれており、その数は約3,000本といわれております。その昔、人力により鉄棒を地面に打ち込み、その中へくり抜いた竹を入れ、自噴する水(地下水)を確保しました。この工法は、江戸時代の中頃から昭和20年頃まで受け継がれてきました。「うちぬき」の名の由来です。現在は、鉄パイプの先端を加工し、根元に孔を開けたものをコンプレッサーによるエアーハンマーを使用して、地下水層まで打ち込み、地下水を取水しています。「うちぬき」の一日の自噴量は約9万m3におよび、四季を通じて温度変化の少ない水は生活用水、農業用水、工業用水に広く利用されています。この「うちぬき」は、名水百選に選定されています。
出典:西条市ホームページ
ふむふむ。
地面に鉄棒を「うち」込み、くり「ぬい」た竹を入れたから「うちぬき」なんですね。
ちなみに私は無意識のうちに何回も「ぬきうち」と言い間違えてしまいました。うちぬき、うちぬき、うちぬき...
自噴井(じふんせい)というのは地下水が、人為的な力がなくても、自ら噴出する井戸のことだそうです。
場所によっては、水管をさすだけで地下水が湧き出るそう。本当に地下水が豊富なんですね!
このうちぬき水を各家庭で利用できるため上水道が必要ないんだそう。
水道代がかからないのは羨ましいですね~!
※ただし西条全域ではなく、一部の地域だそうです。
参照:西条市ホームページ
何をもって「日本一美味しい水」なんでしょうか...?
おお~!これは胸を張って「日本一美味しい水」と言えますね!
利き水大会というものがあるんですね。確かに水は水でもそれぞれ味がありますよね。
私の実家は井戸水だったので、やはり水道水よりも飲みやすい印象がありました!
都内に住んでいた時は、水道水を飲まないという友人もいました。
たかが水、されど水。「利き水」...私もぜひ挑戦してみたい!
さらにこんな情報も!
【西条の地下水がおいしい理由】
・伏流水であること
天然の浄化(ろ過)作用が水をきれいにする。
外気温に影響されず、温度変化が少ない。
・石鎚山系から瀬戸内海までの距離が短く、高低差が大きいこと
河川は比較的急流で水が淀まないので、水の味を悪くする成分が溶け込みにくいため、
軟水で癖がなく飲みやすい。
石鎚山系には水の味を悪くするような成分が少ない。
・地下水の浸透区域から自噴地域までの距離が短いこと
地下にある時間が短いため、ミネラル分が溶け込みにくい。
湧泉やうちぬき等によって常に地下水の揚水があるため、地下水の循環が促され、
湛水が防止され、浄化作用が繰り返し行われている。
出典:西条市ホームページ
なるほど~!納得の嵐です!まさしく「自然の恵み」ですね。
普段はなかなか意識していませんが、私たちの生活は自然と深く関わりあっているんだと改めて感じました。
さて、うちぬきについて理解が深まってきたところで...
今回、まいぷれ西条の掲載店さんでもあります、明治25年創業!昔から愛される西条の酒屋さん「明治屋」さんで、うちぬきについてのお話を伺えることになりました!
「今はポンプを使っているけど、昔は水がでっぱなしだった」と、越智さん。
時代は変われど、うちぬきは西条の人々にとってかけがえのない生活の一部です。
西日本の最高峰石鎚山を源にして流れ下る加茂川の伏流水であるうちぬき。
加茂川の減水によって水がでなくなってしまった年もあったそうです。
その時は「深く打ち直す」。シンプルですが、そりゃそうだ。
瀬戸内海式気候で降水量が少ないとされているこの地域ですが、石鎚山をはじめとする山間部では
降水量が多く、その水が河川に流れ、地下に浸透し、地下水の源となる。
明治屋さんの名物地酒「純米大吟醸うちぬき水どころ」は、
西条自慢のうちぬき水と酒米の王様ともいわれる「山田錦」のお米で醸造したお酒。
全日本清酒コンクールで金賞にも輝いた逸品!
日本酒は精米歩合(製造工程でお米がどれだけ削られたか)によって名前が変わるそうです。
純米酒 | 規程無し |
本醸造酒 | 70%以下 |
特別本醸造酒 | 60%以下 |
特別純米酒 | 60%以下 |
吟醸酒(純米吟醸酒) | 60%以下 |
大吟醸酒(純米大吟醸酒) | 50%以下 |
こちらの「純米大吟醸うちぬき水どころ」は精米歩合50%なので「大吟醸」です。
勉強になりました!
明治屋さんは寒の間(1/5~2/4頃)にうちぬきをくんでお酒をつくられるそうです。
うちぬきは1年を通して温度の変化がないので夏は冷たく、冬は温かく感じるそうです。
これもまたうちぬきの魅力!水道水は夏はぬるく、冬は冷たく感じますもんね...。
明治屋さんが使っているのは「商店街最古」と言われているうちぬき。
西条市地下水の健康診断「千の水を採って」で水質を調査した際も、とても良い結果がかえって来たそうです。
「明治屋が使っているのは日本一のお水だ!」と嬉しそうに話してくださいました。
越智忠子さん、ありがとうございました!
知れば知るほど興味深いうちぬき。
西条市にある公共のうちぬきや、うちぬきを使ったスイーツなどもぜひ食べてみたい!
私のうちぬき調査はまだまだ続きそうです!
※取材時点の情報です。掲載している情報が変更になっている場合がありますので、詳しくは電話等で事前にご確認ください。