新居浜・西条|健康とウェルビーイング
子どもや福祉の現場での経験、地域活動、そして世界一周。さまざまな経験を重ねた柿木さんが、第二の人生で始めた「WELLBサポート」とは。

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子どもや福祉の現場に長く携わってきた柿木仁さん。
定年が近づいてきた頃、「退職した後の人生では、自分は何にチャレンジしていけるか」を考えるようになりました。
地域活動や特技のけん玉を通じて人と関わり、さらにピースボートの「地球一周の旅」に参加。世界のさまざまな暮らしや文化に触れる中で「幸せに生きるとはどういうことなのか」を考えた経験が、その後の活動へとつながっていったそうです。
現在は、新居浜市で不登校の子どもと家庭を支える「WELLB(ウェルビー)サポート」をスタート。
今回は、柿木さんがこれまでどんな経験を重ね、なぜ不登校支援を始めることになったのか。その歩みと、子どもたちへの思いを寄稿していただきました。
WELLBサポートの柿木仁です。
今回は、私がなぜ不登校支援を始めようと思ったのか、これまでの経験や、子どもたちへの思いについてお話しします。
私はこれまで、特別支援学級の指導員や福祉の仕事を経験してきました。
児童、障がいのある方、高齢者、地域の方々など、本当にさまざまな人と関わってきました。
仕事をする中で一番うれしかったのは、やはり「人に喜んでもらえた」と実感できたときです。特に児童館で働いていた頃は、子どもたちとの関わりに大きなやりがいを感じていました。
仕事以外でも、東京で行われた全国大会へ出向いたり、事業を企画したり、論文を書いたり、研修の講師を務めたり……。やんちゃな子どもや障がいのある子どもと向き合う中では、予想外のこともたくさん起こりましたが、その子たちが目の前で成長していく姿を見るのは感慨深いものでした。
定年が近づくにつれて、仕事で直接現場に出る機会は少なくなっていきました。
その一方で、プライベートではけん玉を教えに行ったり、不登校児童支援の会に参加したり、保護司や高校の評議員、公民館の運営審議委員を務めたりと、地域の中でさまざまな人と関わりを深めていきました。
そうした経験を重ねる中で、考えるようになったのが、
「退職した後の人生で、何をメインにチャレンジしていくか」
ということでした。
これまで経験してきたこと、自分が得意なこと、そして本当にやってみたいこと。
残りの人生で、自分を生かしてできることは何なのかを、少しずつ探し始めることにしました。

自治会で行ったもちつきの様子。
自分の知見をさらに広げたいと思い、昨年はピースボートの「地球一周の旅」に参加しました。世界各地を訪れるなかで、さまざまな国の暮らしや文化を体験することができました。
船の中では、私の特技でもある「けん玉」を教える自主企画をほぼ毎日のように開催しました。子どもから大人まで、世代の違う人たちが、けん玉を通じて一緒に遊びながら楽しめる時間になったと思います。けん玉を大量に購入して訪れた国の子たちへのプレゼントとして持って行ったこともありました。

ピースボートの船内では、けん玉でさまざまな人と交流。
そうして世界を巡る中で、改めて考えるようになったのが、
「人が幸せに生きるためには、何が必要なのだろう」
ということでした。

旅では、アパルトヘイト時代の黒人居住区の学校を訪問する機会も。
日本は経済的な豊かさや健康寿命など、さまざまな面で恵まれている一方、世界幸福度報告では必ずしも上位に位置しているわけではありません。もちろん、国によって文化や価値観、暮らし方は異なり、ランキングだけで人の幸せを比べられるものではありません。
それでも世界各地の暮らしを実際に見たことで、物質的な豊かさだけではなく、心のゆとりや人とのつながり、将来への安心感なども「幸せに生きる」ためには大切なのではないかと考えるようになりました。
世界一周を終えて帰国したあとも、これから自分に何ができるのかを考えていました。
これまで子どもたちと関わってきた経験。
地域でさまざまな人と関わってきた経験。
そして、旅を通して改めて考えた「幸せに生きる」ということ。
そうしたことを振り返る中で、私の中で気になってきたのが、不登校の子どもたちでした。

旅の経験も含め「地球一周・幸福学」をテーマに講演した際の様子。
近年、新居浜市でも不登校の子どもたちが増えています。
学校以外にも、子どもの居場所や支援の場はいくつかあります。ただ、その場所に行くことさえ難しい子どももいます。
学校に行けない。
フリースクールなどにも行けない。
人に会うことが怖い。
家から出られない。
そういう子どもたちがいるのなら、「来てもらう」のではなく、こちらから会いに行く方法があってもいいのではないか。そう考えるようになりました。
学校がすべてだとは思っていません。
ただ、子どもが成長していく中で、家族以外の誰かと話したり、何らかの形で社会とつながったりする機会は大切だと思っています。
そこで、一人ひとりの状況に合わせた、個別での訪問・対面による不登校支援を始めることにしました。
こうして始めたのが「WELLB(ウェルビー)サポート」です。
小学生・中学生を中心に、子どもの状況に合わせて、訪問・対面での支援を行っています。
WELLBサポートでは、学習支援や訪問支援、居場所支援、メンタルサポート、進路相談・連携など、必要に応じて支援内容を考えていきます。また、子どもだけでなく、保護者の方への面談やLINE相談、不登校に関する情報提供など、家庭へのサポートも行っています。
「本人はまだ誰かに会いたがらないけれど……」という場合でも、まずは保護者の方から相談していただくことができます。


私がこの活動を通して一番願っているのは、子どもたちに、少しでも夢を持ってもらうことです。
今、学校に行けていないからといって、その子の未来が決まってしまうわけではありません。
今は何をしたいのか分からなくてもいい。
まずは安心できるようになるところから始めてもいい。
対話を重ねるなかで、「こんなことをやってみたい」「こんな自分になりたい」と思える芽を、一緒に少しずつ育んでいけたらと考えています。
そして、不安を抱えるご家庭の支えになることも、私の大切な役割です。
子どもたちが自分らしく幸せに生きる力を育み、未来へ歩み出すためには、ご家族が安心して相談できる場も必要です。どうぞ一人で悩まず、私にその思いをお聞かせください。子どもたちの未来に向けて、どのような歩みを進めていけばよいか、ご家族の皆さまとも手を取り合いながら考えていきたいと思います。
小学生・中学生を中心に対応
学習支援/訪問支援/居場所支援/メンタルサポート/進路相談・連携/保護者相談など
時間制 2,000円~/時間
※初回相談無料
電話、または、LINEからご相談ください。
「うちの子も相談していいのかな?」
「本人はまだ誰かに会いたがらないけれど……」
という場合でも、まずはご相談ください。お子さんの現在の状況や、保護者の方が感じていることをうかがいながら、どんな関わり方ができるのかを一緒に考えていきます。
学校に行きづらい、家から出ることが難しい――。
不登校をめぐる悩みは、お子さんによっても、ご家庭によってもさまざまです。
柿木さんが大切にしているのは、子どもたちの心理的な安定や、社会とのつながり、そして将来への希望です。学校以外の居場所へ行くことも難しく、どこに相談したらいいのか分からない。そんなときに、“自宅まで来てくれる支援がある”ということを知っておくだけでも、選択肢のひとつになるかもしれません。
今回のお話の中で印象に残ったのは、これまで子どもや地域の人たちと関わってきた経験が、退職後の新たな活動につながっていることでした。不登校について悩んでいるご家庭はもちろん、これからの人生で「自分にできること」を考えている方にも、柿木さんの歩みから何か感じてもらえるのではないでしょうか。

✏️この記事を書いた人
■ 体験記の提供:柿木仁さん(HSA認定トレーナー・けん玉道3段)
■ 企画・編集:まいぷれ新居浜編集部
今回は、これまで子どもや福祉の現場で多くの人と関わってきた柿木さんが、不登校支援を始めるまでの経験や思いをご紹介しました。この記事が、不登校について悩んでいるお子さんやご家族にとって、「まずは相談してみようかな」と一歩踏み出すきっかけになればうれしいです。
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