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私の好きな本、おすすめの本

vol.3「MOTTAINAIという言葉」

『ワンガリ・マータイさんとケニアの木々』(ドナ・ジョー・ナポリ)

 みなさんは、ワンガリ・マータイさんをご存知ですか?そして、2005年にマータイさんが来日した際「もったいない」という日本語に感動し、その後「MOTTAINAI」の言葉を世界に発信したことを知っていますか?
 さて、この本では、1940年にケニアの中央高原地帯にあるイヒデという小さな村で生まれた彼女が、村に伝わる昔からの知恵にあふれた物語を聞いて成長し、自然を愛し、木を敬うようになり、根気強く木を一本一本植えていく姿を、アフリカの自然や民族衣装を紹介した素晴らしい絵とともに描かれています。
 2004年にノーベル平和賞を受賞した最初のアフリカ人女性となったマータイさんは、ケニアにとどまらずアフリカ全土に3000万本の木を植える運動(グリーンベルト運動)を行いました。しかし、2011年9月に71歳の生涯を閉じた彼女の人生は波乱に満ちたものでした。彼女の自伝『UNBOWED―へこたれない』(ワンガリ・マータイ著 小池百合子 訳)も大変感銘を受けた本でした。
 最後に、『ワンガリ・マータイさんとケニアの木々』から以下の文を紹介します。

「ワンガリは一本一本の木で国をかえた。ワンガリは人びとに、自然とともに平和に生きるむかしからの知恵を教えた。そしていま、世界じゅうにその知恵をつたえている。ワンガリは、ママ・ミティとして知られている。ママ・ミティ、つまり木の母だ。平和のグリーンベルトは、ひとりのかしこい女の人が、だれにでもできることをひとつ、つたえたことからはじまった。「木を植えなさい」それがその知恵だ。

ザァュ・ニュンバ
― 人びとに平和を 」


 ワンガリ・マータイさんの活動は、ケニアに伝わる「ハランベー」という言葉を具現化したものだそうです。それは、みんなのために協力しよう。という精神だそうです。
 今、地球温暖化や環境破壊、そして民族紛争等、私たちの身の周りや世界で起こっていることについて、考えてみること。そしてもう一歩進めて、何ができるのを考えて行動すること。マータイさんが残した多くの言葉や行動が私たちにその勇気と知恵を与えてくれている気がしてなりません。

(公務員・女性)

ワンガリ・マータイさんとケニアの木々

書名:ワンガリ・マータイさんとケニアの木々
著者名:ドナ・ジョ―・ナポリ
絵:カディール・ネルソン
翻訳:千葉 茂樹
発行所:鈴木出版

刊行日:2011/3/1

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